【第7号】 ブログ炎上 |
■ブログ炎上
10月29日、ある情報企業家のブログが炎上していた。
出る杭は打たれるということなのか?
本当に詐欺的な商法を繰り返していたのか?
いずれにせよ、全うな商売をしているだけでは
ありえない異常事態だと思います。
ちょうど、私が出版社とその情報企業家には面識があり
以前、出版社の方に彼の評判を確認してみたことがありましたが
やはり、その評価は、非常に厳しいものでありました。
たしかにビジネスの世界で経営者が、口コミに乗るときは往々にして
悪口ばかりだという傾向はあります。
著名で人間的に優れていると、世間で思われている人物ですら
その関係者らの評判は厳しいものであることが
圧倒的に多いのが現実だと思います。
私は、出版社の方の言葉に中で、非常に気になった点があります。
それは、
「彼の著作は3万部までは売れるのだが、それ以上は絶対に伸びない・・」
それを聞いたとき、一瞬、私は
逆にビジネス書籍で3万部を売るというのは
非常に立派な成績だと思いました。
しかし、その後、その編集長は続けて・・
「熱烈な信者が、彼の本を買い支えるんです。
まるでねずみ講やマルチの親玉ですね・・」
と、おっしゃたのです。
■マルチとねずみ講は違います
最初に、ことわっておきますが
マルチとねずみ講には、極めて大きな違いがあります。
ねずみ講は、架空の会員権など価値の無いものに高値を付け
幾重もの階層を通じて売り続け、最後にその「全く無価値の権利」
を掴まされた者が、損をこうむる仕組みです。
そういう意味では、完全に「ババ抜きゲーム」であるといえます。
もちろん違法行為です。
ねずみ講の錬金術は、株式市場において
全く価値の無い株に仕掛ける「仕手」と全く同じ構造であります。
ちなみに仕手の親玉は「本尊」といわれます。
ライブドアのホリエモンの錬金術は基本的にこの構造そのものでした。
株式分割で一時的に株価が上がるという現象を利用しての株式交換など
仕手の本尊と経営者が一体となった
日本の経済史上、初の人物だったわけです。
非常に悪質なやり口としか言いようがありません。
ねずみ講も仕手株も、全く価値の無いモノ(=架空の権利なり株券)
を、自分で購入した金額よりも高く、誰かに売り抜けることで
得をする「ババ抜きゲーム」という点で、全く同じ構造になっています。
一方、マルチは、世間一般では
ねずみ講と同じ存在として捉えられていますが
こちらは「化粧品」や「健康食品」や「矯正下着」という具合に
実態のある商品を扱っています。
ゆえに、自分では販売活動をしなくとも
買うだけの価値がある商材を扱っている可能性は
十分にあると思います(もちろん企業によります)。
それを証拠に、商品を気に入っているので
自ら販売活動は一切しないけれども、商品だけは買っているという
マルチの会員は実際、非常に数が多い。
現に、マルチの商品を買っている人達の大半は
自分では販売活動をしていないケースが多いものです。
そういう意味では、ねずみ講の会員は
他人に高値で売りつけないことには、絶対に損をしますが
マルチ(優良な企業のみですが・・)は
自分が買った商品に対して満足をしているわけですから
損をしているわけではありません。
ねずみ講は無価値のモノを、マルチはそれなりに価値のあるモノ
(しつこいですが、企業によります)を
流通させているという点で大きな違いがあります。
もちろん、こちらは合法です。
■なぜ、情報販売なのに「ねずみ講」呼ばわりされてしまうのか?
では、なぜ、情報商材という、少なからず、実態のある「モノ」
(=DVD・テキスト等)
を販売している彼が、ねずみ講の親玉だと蔑まされてしまうのか?
しかも、彼の情報販売の手段は
マルチレベルマーケティングではなく
インターネットマーケティング
すなわち通信販売であるはずです。
ねずみ講とは全く違う商法であるにもかかわらず、
なぜ、ねずみ講の親玉扱いをされてしまうのか?
それは、おそらく、極限まで人間の欲望を煽り立てて
自らの商品を売るという手法が
マルチの販売手法と似ているからではないかと思います。
もちろん、自らをカリスマ化し熱烈な信者を作る
という点も酷似しているのかも知れません。
また、売っている情報が、「情報を売るための情報」という点も
ねずみ講を連想させます。
すなわち、「情報販売をすることによって儲けたい」という欲望が
ある種の強い虚構を作り出し、その閉じたチェーンの範囲内で
富の移転が行われているからであります。
もちろんその虚構の参加者数はすぐに限界に達しますので
それ以上の売上拡大(=参加者の増加)を実現するためには
極限まで煽り立てる以外に方法が無かったのだと思われます。
■情報起業はしないほうがいいですよ!
そもそも、情報起業がブームですが
情報を販売して利益を得続けることは著しく困難であると思います。
もちろん情報販売企業として、絶えざる成長を目指すことは
ことさらに難しいといわざるをえません。
もし、現在、情報起業を考えておられる方がいれば
絶対に止めたほうがいいと断言します。
私も自らの経験をもとにセミナーやCD販売などを一部で行っていますが
それが事業として成立するとは、思っていません。
情報起業には、あきらかに致命的な欠陥があります。
誤解が無いように、言っておきますが、情報の買い手として
有益な情報を得ることは非常に大切な行為です。
もし、あなたがすでに何かしらの商売をしているのであれば
有益なヒントを得ることで起こした行動により
そのヒントを得るために投じた資金の
数百倍の利益を得ることは十分に可能です。
といいますのも、私たちが何かしらのアウトプット(=行動)
を起こすためには、それ相応のインプットが必要不可欠だからです。
まったく自分の脳のデータベースに無いことを
実現することは、不可能ではないですか?
もちろん私自身も、飲食店経営者時代に多額のノウハウ投資をしてきました。
その額は、間違いなく業界トップクラスでしょう。
そして、それがあったからこそ
業界内で一定の成功を収めることが出来たと確信しています。
このように、情報を買うことは
情報の発信者を信頼することが出来れば、非常に有益です。
昔から、学校の先生や両親に「本を読め」と、教えられてきたのも
本を通して知識を得ることに価値があるからに他なりません。
しかし、情報販売は事業としては成立しにくい。
2つの理由から私はそう思っています。
長くなりましたので、今回はこの辺で終わりにしておきます。
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<あとがき>
11月20日に出版します。
タイトルは「小さな飲食店 成功のバイブル」です。
「小さな飲食店」とありますが、外食産業での企業を志し
小さな店を持って、それを繁盛店にし、その後
大きく成長させるための、具体的方法論を書きなぐっています。
しかし、私はこの本は、飲食店経営者だけの内容ではないと自負しています。
特に、第1章・第4章・第5章は全ての業種・業界の方にとって
必ず、役に立つ情報だと思っています。
また、この原稿が非常に高く評価され、発売前にもかかわらず、
次回以降の出版の依頼をされています。
おそらく来年度には、3冊程度の出版が出来ると思います。
2008年度以降、ビジネスが本格化し、
原稿を書く余裕がなくなることが予想されますので
今のうちに書いておこうと思っています。
全国発売のあかつきには、ぜひ、一冊、お買い上げいただけると嬉しいです。
本当に、今までに無いような、濃い内容の一冊になっています。
それと、エキセントリックデザイン株式会社社長の岡野弘文さんとの
インタビューCDを販売しております。
お互い、実践派の若手経営者ということで非常に意気投合し
話が弾み非常に価値のある充実した内容となっております。
詳しくは、こちらのサイトまでどうぞ
⇒ http://www.f-connect.jp/kyouzai/darenidemo/
今後ともよろしくお願いします。
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