こんばんは、鬼頭です。
久しぶりにメルマガを書いております。
東京出張中にぎっくり腰になり、自宅で療養を兼ねて
メルマガを書いております(笑)。
金曜日にメルマガを、お送りする予定だったのですが、
想定外に腰の具合が悪く、週明けまでかかりました。
半年間の疲れが、吹き出た感じでした。
どれだけ眠っても、まだ眠れてしまうという、生まれて初めての
体験をしました。
さて、本日は、とっても強く思っていることを徒然に書きます。
それがタイトルの、「情と愛の違いを知る」、ということです。
飲食店経営者にとって、店長はもっとも重要なパートナーですが、
それゆえに店長との人間関係で悩むことは多いです。
そんな悩みの多い店長との人間関係について、私なりの見解を書きます。
かなりバッサリと本音で書きますので、覚悟してください。
まず、経営者と店長の関係性において、絶対にやってはいけないことは
店長のキャリアに合わせて事業を考えることだと思います。
フレンチ出身の従業員がとれたからフランス料理店をやろう、とか
和食出身の板前が新しく入ったから、和のテイストを強くしよう。
という具合です。
こういった発想を持つ経営者は非常に多いです。
はっきり言いますが、そんなスタンスは極力持たないほうがいい。
飲食店というのは、極めてデリケートなバランスの上に成り立っています。
飲食店経営で成功を収めるには、業態を作る上で、
内外装のデザイン、味、メニューブック、接客、立地、などの要素を
うまく統合することが重要です。
それが極めて難しくなっているのが今の時代です。
ただでさえ難しい業態の作りこみを、店長さんや料理人に
任せてもうまくいかないケースが99%です。
業態がダメになるパターンとして、店長がやらなくてもいいことを
やった結果ダメになるということは、想像以上に多いです。
このパターン、本当に多いよ。
やらなくてもいいことをちょっと気がきく店長が自発的にして、
事業がダメになることが多いということを、まずは知ってくだい。
その理由は簡単で、ターゲティングという発想がないから。
お店に来ているお客さんにマッチしそうな商品を開発する、
という視点ではなく、
自分の過去の経験を再現しようとするわけです。
過去の経験にたいした値打ちがないのは、経営者も店長も
料理人もみな同じです。
目の前の人を喜ばせようとする心からのみ、成功は手繰りよせ
られるものです。
残念ながら、その答えの大半は、過去の経験からくるものではないです。
話がそれまくっていますが、人材ありきの経営は、ほとんどが
失敗に終わることを肝に銘じて下さい。
そんなスタンスが通用する時代ではなくなってます。
少々、お話を変えます。
自社で業態を開発し、お店をオープンさせる。
もしくは、既存店舗が新しい店長で再出発をする。
もしくは、新規出店に伴い、新しい店長を任命する。
それから、半年程度が経過し、思ったような結果が出ないとする。
すなわち、あなたの期待が、裏切られている状態です。
そんな状況に直面したときに、
「店長が頑張っているからもう少し待ってあげたい」
と、多くの経営者は言います。
そんな経営者を見て多くの人は、立派な経営者さんだと思うでしょう。
「懐の広い経営者だな」、と。
人の心は情でつながりやすい性質があります。
でも経営判断としては、完全に間違ってます。
何カ月も店長をやらせてみて結果が出ない、ということは、
この先も結果を望むことはできないと断言します。
もちろん、その店長が永遠に結果を出せない、
と言っているんじゃないですよ。
彼の今までやり方、そして今の人生観、今の力量では
結果が出ない、と言っているのです。
すなわち、
店長と徹底的に話し合い、今の仕事のスタンスをまるっきり変化させるか、
店舗運営にあまりにも問題があれば、人材を入れ替えるか、
業態作りに問題があれば、業態を入れ替える、
という判断を、経営者として下さなければいけないわけです。
おそらく、このメルマガを読んでいる方の中で、このような状況に
直面している経営者は、一人や二人ではないはずです。
経営というのは、こういった事態の連続といっても過言ではないです。
情に流され決断を下せずにいる経営者さんにはっきりと
言わせていただきます。
「人材もしくは業態を入れ替える以外に選択肢がないことを、
すでに知っていますよね」、と。
情は恐れの一種です。
そういった決断を先延ばしにする背景には、
店長に情をかけているように見えて、ほかならぬ自分自身に情を
かけている、という状態が存在するのです。
「もう少し様子を見てみよう」
といって、決断を後回しにしてしまう裏側には、
「自分が傷つくのが恐い」、という本音が潜んでいたりする。
事業の成長にともない、厳しい決断を下す局面がついて回りますが、
そのすべてが自分を成長させるための問題です。
逃げていてはダメ。
逃げれば、これからの人生においても同じ問題を繰り返していきます。
だから、恐れてはダメ、依存してはダメなのです。
そして、厳しい決断における問題の本質は常にひとつです。
それは、恐れ(情)を選ぶか、愛を選ぶか。
決して、恐れ(情)を選んではいけない。
選択の積み重ねが、僕たちの人生を作っていく。
僕は3年前に会社を売却した。
僕には情がないのか?
そうじゃないよ。
さんざん葛藤して、情を断ち切ったんですよ。
自分の愛する事業を存続させるために。
ひとりの人材のために、店がダメになろうとしているとき、
あなたは「会社全体を守る」という視点から、
的確な断を下せるだけの愛があるだろうか。
愛というのは、傍目には厳しく、薄情にみえるものです。
でも、本当はそうではない。
厳しい判断をされた店長は、最初は受け入れることができなくても
いずれ、自分自身の執着や自我の大きさに気づくものです。
愛から生まれる判断は、どこかで気づきの涙を流させます。
それが、本人の成長を実現するための必要不可欠な
ステップでもあります。
変革を拒む人材というのは、自分が否定される恐れから反発を
繰り返しているだけです。
一見、もっともな理由をつけて反発しますが、本質は常にそう。
どれだけ、筋の通ったことを言おうと、自分の存在を守るために
経営者にモノ申すケースが多いことを知らねばなりません。
恐れによってつき動かされた従業員の意見を受け入れることは、
その従業員の自我にエサを与ることになり、
結果として、その従業員の自我を膨張させることになります。
それは、本人の業を深める結果になるだけで、本人のためにも
会社のためにもなりはしないのです。
情に流されていると感じる時、自らの恐れの存在に着目し、
その存在を認めること。
情を断ち切るとは、恐れを手放すこととイコールかもしれない。
経営者としての僕は、いつも情と理の狭間で苦しんできました。
本当にいつもそうでした。
でも散々、葛藤を繰り返した結果として、情に流された
ことはただの一度もありません。
それは、経営者としてのプライドであり、恐れを克服した
結果なのかもしれない。
これから本格的に厳しい時代になっていきます。
このメールを読んだ、一人でも多くの経営者さんが
情としがらみを断ち切り、
真に正しい経営判断をすることを祈っています。
またメールします。
【DVDセミナー、残りわずかとなりました!】
まずは、こちらを見て、鬼頭流飲食店経営手法の
原理原則を学んでみてください。
http://www.f-connect.jp/dvd/tenposaisei/
その後、勉強会等で、現実の経営状態をどのように
変革していくのかという、
ケーススタディーをしましょう!
【日次決算、新サービス】
不況への備えとして、今のうちに導入を検討してください。
コスト意識の高さは、会社の強さに直結しますよ。
http://www.f-connect.jp/kessan/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
最近、メルマガ登録者様の数がぐんぐん増えてます。
これからも、頑張って執筆しますので、部下や上司や
お友達の経営者様に、
このメルマガを紹介していただけるとうれしいです!
メルマガの登録はコチラからできます。
http://www.f-connect.jp/
メールマガジンの感想はこちらまで送って下さいね。
info@f-connect.jp
メルマガの感想は、とてもうれしいです。
お返事のお約束は出来ませんが、必ず目を通しています。
また、メルマガの転送は大歓迎です!
もちろん、引用もご自由にどうぞ。
経営者さまや起業家さんや店長さんに、私の考え方が
伝わることが生きがいですので。